日本で「燕の巣」と言うと、たいてい高級中華の話になります。
フカヒレやアワビと並ぶ、宴席のもの。年に一度食べるかどうかのもの。
産地では、少し違いました。
朝、飲んでいました。
マレーシアで見た燕の巣は、もっと生活のなかにありました。
小さな器に入った、透明で、とろみのあるスープ。氷砂糖で軽く甘みをつけたもの。朝に飲む人がいます。
日本の感覚でいうと、味噌汁というよりは、朝の白湯や甘酒に近いかもしれません。特別なものではあるけれど、儀式ではない。
同じ食べものが、3つの顔を持っています。
- 中国の宮廷料理として… 明・清の時代から宴席の高級食材。日本に伝わったイメージは、主にこれです
- 香港・東南アジアの日常として… 体を整えるために飲むもの。贈りものにもなります
- 現代の加工食品として… 瓶入りのドリンク、粉末、ゼリー。コンビニで買える国もあります
日本に入ってきたのは1番目だけでした。だから「高級食材」というイメージだけが残っています。
なぜ、日本には2番目が入らなかったのか。
ここは推測が混じるので、はっきり書いておきます。編集部が資料で確かめられた話ではありません。
ただ、産地で聞いた話を並べると、こういう筋は見えます。
日本には、体調が悪いときにまず食べものを変えるという習慣が、あまり残っていません。おかゆはありますが、それは病人食です。「整える」ための食べものという中間の段が、薄い。
その段がない場所に、その段のための食べものだけを持ち込むと、置き場所がなくなります。だから「高級食材」の棚に入った。
作り方。
乾燥した燕の巣を、水で戻します。数時間から一晩。このとき何が起きているのかは、燕の巣を、水に戻す。― そのとき、何が起きているのか。に書きました。
戻ったら、ほぐして、湯せんにかけます。氷砂糖を少し。それだけです。
凝った味付けをしません。ほとんど何も足さない。これは産地でも同じでした。
理由は単純で、燕の巣そのものにほとんど味がないからです。香りもごく淡い。だから、何かを足すと、足したものの味になります。
WHAT WE DON’T KNOW YET
まだ分かっていないこと
「日本に宮廷料理のイメージだけが入った」という説明は、編集部が資料で裏づけたものではありません。産地で聞いた話と、日本での扱われ方を並べた推測です。
東南アジアの各地域で、いつごろから日常的に飲まれるようになったのかも、確認できていません。
地域ごとの飲み方の違い(甘さ、合わせるもの、飲む時間帯)を網羅的に調べた資料は、まだ見つけられていません。
DISCLOSURE
この記事について
ツバメディアは、日本伴照株式会社が運営しています。同社は燕の巣を扱う事業者であり、中立な第三者ではありません。
だからこそ、自社や業界に都合のいい説明であっても、根拠を確かめられないものは、確かめられないものとして扱います。
アイキャッチのイラストは、ツバメディア編集部が画像生成AIを使用して制作したものです。実在の場所や品物を撮影した写真ではありません。
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