燕の巣で、アレルギーが起きることがあります。
この記事は、それを伝えるために書きました。
ツバメディアは燕の巣を扱う会社が運営しています。売る側にとって、この話は都合がよくありません。それでも書きます。知らずに口にして困る方がいるかもしれないからです。
きっかけは、セミナーで出た質問でした。
あるセミナーで、参加されていた医師の方から質問をいただきました。燕の巣のアレルギーについて、どう考えているのか、と。
そのとき私たちは、はっきり答えられませんでした。
だから調べました。以下は、そこで確認できたことです。
アナフィラキシーの報告があります。
2001年、シンガポール国立大学などの研究チームが、医学誌『Journal of Allergy and Clinical Immunology』に論文を発表しています。
FROM THE LITERATURE
論文に書かれていること
研究チームは、それ以前に燕の巣によるアナフィラキシーを報告しており、これが IgE を介した反応であることを示していました。この論文は、その原因物質を特定するために行われたものです。
市販の加工済み燕の巣(サラワク/タイ/インドネシア産)と、サラワクの洞窟から採取した未加工の燕の巣を、水で抽出して調べています。
アレルギー患者の血清を使った検査で、3つの産地のあいだで IgE の結合に差がありました。最も高かったのはサラワク産です(P < .0001)。
原因と考えられる物質として、66kDa の主要アレルゲンが特定されました。複数のアイソフォーム(少しずつ違う型)を含みます。
過ヨウ素酸で処理すると IgE の結合が失われました。つまり、反応しているのはタンパク質そのものではなく、そこに付いている糖の部分だと考えられます。
この論文から言えること、言えないこと。
分けて書きます。
言えること。燕の巣を食べてアナフィラキシーを起こした人が、実際にいます。原因物質はある程度まで特定されています。産地によって、反応の強さに差が出ることがあります。
言えないこと。どれくらいの割合の人に起きるのか、この論文は答えていません。日本国内での発生状況も分かりません。どの産地なら安全か、という話でもありません。差があったのは「この研究で調べた検体では」という話です。
どうすればいいのか。
編集部が言えるのは、ここまでです。
- 初めて食べるときは、少量から。これは燕の巣に限らず、初めての食品すべてに言えることです。
- 食物アレルギーの既往がある方は、召し上がる前に医師にご相談ください。
- 食べたあとに、じんましん・のどの違和感・息苦しさ・気分が悪くなるなどの症状が出たら、すぐに医療機関を受診してください。
ツバメディアは医療機関ではありません。個別の判断はできません。上のことは、一般的な食品の扱い方として書いています。
なぜ、この記事を書いたのか。
燕の巣について日本語で調べると、良いところを説明した文章がたくさん出てきます。アレルギーについて正面から書いたものは、ほとんど見つかりません。
私たちは燕の巣を扱う会社です。だから、この穴を埋める責任があると思いました。
SOURCES
- Goh DL, Chua KY, Chew FT, Liang RC, Seow TK, Ou KL, Yi FC, Lee BW.「Immunochemical characterization of edible bird’s nest allergens」The Journal of Allergy and Clinical Immunology, 107(6), 2001, pp.1082–1087. DOI: 10.1067/mai.2001.114342(編集部が抄録を確認。本文全体は未入手)
- アイキャッチのイラスト:ツバメディア編集部(画像生成AIを使用して制作)。実在の巣を撮影した写真ではありません。
DISCLOSURE
この記事について
ツバメディアは、日本伴照株式会社が運営しています。同社は燕の巣を扱う事業者であり、中立な第三者ではありません。
だからこそ、自社や業界に都合のいい説明であっても、根拠を確かめられないものは、確かめられないものとして扱います。
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