“Don’t think, feel.” by ブルース・リー

ホテルの部屋のドアに書いてありました。考えるな、感じろ。― 前日に初めてバードハウスに立って、何ひとつ分からな…

執筆編集部

暗いバードハウスの内部。高い位置の小さな開口から入る一筋の光が、天井の板を照らしているイラスト
ライトアップされたマーライオン像を背後から。奥にシンガポール・フライヤー
この渡航のシンガポール滞在から。

ホテルの部屋のドアに、その言葉が書いてありました。

Don’t think. Feel!

考えるな、感じろ。

前日、私は初めてバードハウスに立ちました。

2024年9月18日。7月にショップで話を聞いただけだった私が、ようやく現場に立った日です。

正直に書くと、その日の私は、何も分かっていませんでした。

建物の中は暗く、独特のにおいがあって、天井のほうで音がしていました。説明を受けても、専門用語が半分も入ってきません。ノートは取りましたが、あとで読み返しても意味の分からない断片ばかりでした。

分かったのは、ここは私が想像していたどれとも違う場所だということだけです。

工場ではありませんでした。農場でもありませんでした。かといって、自然のままの洞窟でもない。

その夜、ドアに書いてあった言葉。

宿に戻って、部屋のドアにその一文があるのを見つけました。装飾として書かれていたものです。

Don’t think. Feel!

ブルース・リーの言葉として知られていますが、正確には『燃えよドラゴン』という映画のなかの台詞です。弟子に技を教える場面で出てきます。本人が誰かに向かって言った言葉ではありません。

そこは、はっきり書いておきたいです。ツバメディアは出どころを書く媒体なので、自分のコラムでもそうします。

それでも、その夜の私にはよく効きました。

分からないまま、感じたことだけメモしました。

その晩、私はノートにこう書いています。

「元々、この場所は沼地だった」

「燕は一度に2個卵を産む」

「とにかくエリックさんが、楽しそう。嬉しそう。笑」

専門的なことは何ひとつ書けていません。数字も、工程も、成分も分からない。ただ、その場で自分が受け取ったものだけを書きました。

いま読み返すと、この3行が、そのあとの2年でいちばん役に立ちました。

でも、感じただけで終わらせない。

ここが、この記事でいちばん書きたいところです。

Don’t think. Feel! は、あの日の入口としては正しかったと思います。分からないものを前にして、分かったふりをせずに、まず受け取る。

ただ、そこで止まると、ただの感想になります。

感じたことは、確かめる前の材料です。結論ではありません。

だから、この欄があります。

ツバメディアには、編集部の記事と、この NAVIGATOR の2つがあります。

編集部の記事は、確かめたことを根拠つきで書きます。Think のほうです。

この欄は、Feel のほうです。まだ確かめきれていない実感や、その場で受け取ったもの、間違っていたと分かったこと。そういうものを、一人称で残します。

分けて置いておけば、混ざりません。混ざらなければ、みなさんが自分で判断できます。

2024年9月19日のホテルのドアに書いてあった一文は、いまもこの媒体の設計に残っています。

DISCLOSURE

このコラムについて

ツバメディアは、日本伴照株式会社が運営しています。私はその代表取締役であり、リアン株式会社の代表も務めています。2026年9月1日より、株式会社キュアレの代表にも就任しました。中立な第三者ではありません。

このコラムは、客観報道の記事として書いていません。一人称の見聞きとして書き、事実として確かめたことは編集部の記事に分けています。そして、自分が過去に間違えて書いたことは、注を付けて残します。

アイキャッチのイラストは、ツバメディア編集部が画像生成AIを使用して制作したものです。実在の場所や品物を撮影した写真ではありません。

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