燕の巣の「等級」は、たいてい見た目で決まります。形、大きさ、色、不純物の少なさ。― では、その巣がどうやって洗われ、どう乾かされたかは、誰が見ているのでしょうか。
等級と、工程は、別のものです。
市場に出まわる燕の巣には、等級がついています。カップ型がきれいに残っているか、大きさはどれくらいか、色はそろっているか、羽や砂がどれだけ残っているか。
これらは、目で見て、はかりに載せて、数えられます。だから等級はつけられます。
一方で、その巣がどういう工程を通ってきたかは、できあがった巣を見ても分かりません。何時間つけ置いたのか。何度の湯を使ったのか。漂白剤を使っていないか。乾燥に何を使ったか。― これらは、完成品の外観にはほとんど出てきません。
THE POINT
ここが混同されやすいところ
- 等級=できあがった巣の見た目を評価したもの
- 衛生検査=亜硝酸塩や微生物など、決められた項目を測定したもの
- 工程=どこで、誰が、どうやってつくったかの記録
この三つは目的が違います。等級が高いことは、工程が良いことの証明にはなりません。逆に、工程がていねいでも、割れてしまえば等級は下がります。
では、工程は誰が見るのか。
答えは「書類を見る」です。
輸出入にかかわる制度では、施設の登録や、記録の保存が求められます。つまり、つくった側が記録を残し、それを提出する。検査する側は、その記録と現物を照らし合わせます。
ここで大事なのは、記録がなければ、確かめようがないということです。製造から時間が経った完成品だけを見て、何度で何時間煮たかを言い当てることはできません。
だから、私たちは工程を記事にします。
ツバメディアが産地や作業のようすを記事として残しているのは、宣伝のためではありません。工程は完成品からさかのぼれないので、そのときに記録するしかないからです。
記録は、あとから検証される可能性があってはじめて意味を持ちます。書いたものが間違っていたら、注をつけて残します。
燕の巣は、洗ってあるのですか。と燕の巣って、本当に鳥の巣?も、あわせてお読みください。
SOURCES
- Yeo B-H, Tang T-K, Wong S-F, Tan C-P, Wang Y, Cheong L-Z, Lai O-M. Potential Residual Contaminants in Edible Bird’s Nest. Frontiers in Pharmacology. 2021;12:631136. doi:10.3389/fphar.2021.631136(各国の規格が施設・工程について定めている範囲。編集部が原著を確認)
- Forest Department Sarawak「The Wild Life (Edible Birds’ Nests) Rules 1998 / Edible Birds’ Nests Licence」(サラワクの採取・販売・輸出および施設のライセンス制度)
DISCLOSURE
この記事について
ツバメディアは、日本伴照株式会社が運営しています。同社は燕の巣を扱う事業者であり、中立な第三者ではありません。
だからこそ、自社や業界に都合のいい説明であっても、根拠を確かめられないものは、確かめられないものとして扱います。
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